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横浜国際高校バカロレアコースが新設! 科目、試験対策についてまとめました。

神奈川県立横浜国際高等学校でIBDPが新設。
平成31年度より横浜国際国際科国際バカロレアコース(仮称)がスタートします。
現在海外帰国生徒を特別募集しています。

ここ1,2年で日本の高校は続々IBDPを取り入れていますが実際内容はどのようになっているのでしょうか?
帰国生に有利なの? 授業は何語? 内容をまとめました。

横浜国際のIBDPは英語と数学の授業を英語で実施し、他の科目については日本語で実施されます。
IBDPが日本の高校で実施されることになり海外帰国子女にとって有利な流れなのかと思いきや、英語で授業があるのは2科目のみ。
そうなると残りの7科目は日本語での学力が必要になってきます。高校生活のみでその7教科の学力をあげるのはなかなか難しそうです。2,3年海外で過ごしただけで日本の学校に通ったことがあるまたは日本の勉強も同時進行していたという場合なら日本語での学力もついているでしょうからよい結果も出せそうですが、小さなころから海外で生活し英語で勉強した子供が、高校生でいきなり日本に帰って日本のIBDPを受講するのは難しそうです。

日本の高校で実施されるIBDPは日本語で受講することを目的にカリキュラムが作られているので、海外からいきなりそこに入学すると日本語での学力がありません。そうなるとまた一から日本語で学力をつけ直さなければいけないので、日本語で受講するDLDPで高得点を出すのは難しそうです。日本語で一からやり直すぐらいなら英語でIBDPを受講したほうが高得点がでるのではないでしょうか。

ちなみに、日本語で実施するディプロマコースのことをデュアル・ランゲージ・ディプロマ・プログラム(DLDP)と呼びます。DLDPは英語で実施されるIBDPと同等の評価を得ることができますが、日本語で学力を証明しなくてはいけないので海外帰国生はそれなりの日本語力と日本語での学力がないと入学、卒業は難しいでしょう。

国際バカロレア、最近よく聞くけど実際どんなカリキュラム(授業)なのかご存知ですか?

IBDPは2年かけて実施されます。しかし日本の高校は3年間。そのうちいつ勉強するのかというと高校の2年間のみです。
一年生のスタートと同時にIBDPがはじまるわけではなく2年生、3年生の時期にIBDPを受講します。じゃあ、一年生の時は何を勉強するのかというと日本の高校では日本の高等学校学習指導要領の定める必履修科目を中心に学習するのだそうです。高校一年時に日本語でそれなりの学力をつけた上で2、3年生でIBDPのカリキュラムに準じたDP科目を本格的に学ぶのだそうです。当然ですが、高校入学時にその高校の偏差値の学力がないと高一の授業についていけませんので、日本の勉強での学力をあげておく必要があります。

IBDPの科目は学校により異なりますが、今回は横浜国際が実施するIBPの科目を例にみてみたいと思います。

IBDPでは必修科目を全部で9つ受講します。
詳細は以下です。

TOK:Theory of Knowledge – 知の理論
自分の知識、他人の知識を様々な角度から見つめ社会の中での自分について学びます。

CAS:Creativity/Activity/Service – 創造性・活動・奉仕
奉仕活動に3つ参加することが必須になってます。

EE:Extended Essay – 課題論文
自分で決めた課題について研究し論文を提出します。論文は日本語8000字、英語の場合4000字のボリュームが必要になります。このエッセイがかなり苦戦するんです。

グループ1言語と文学(母語)
日本語A:言語と文学(SL/HL)
※日本語Aのレベルはとても難しいです。日本でも偏差値の高い学校に合格できるレベルがないとついていけません。帰国子女で日本で国語の授業を受けていない人には難しいかもしれません。

グループ2言語習得(外国語)
English B(SL/HL)
※こちらはBなのでレベルが低いものになります。

グループ3個人と社会
歴史(SL/HL)
※日本語で実施されます。

グループ4理科
物理(HL)、化学(SL/HL)、生物(SL/HL)
※日本語で実施されます。
※2科目か3科目を選択できます。
※理系に進みたい人は3科目取ったほうがよいですが、勉強はとても難しいものになります。

グループ5数学
数学(SL/HL)
※英語で実施されます。

グループ6音楽または選択科目
音楽(SL)
※日本語で実施されます。
※グループ4の理科を3科目取った場合はこちらは受講しません。

各グループの中でSLとHLとレベルが分かれています。
これは選択性で希望するレベルを選べるのですがこの選択により行ける大学が限定されます。
簡単にいうとSLのほうが簡単で、HLは難しいです。簡単なほうを選んで点数をあげたほうがいいのではないかと思うかも知れませんが、行く大学によってはこの科目はHLの何点以上必用と厳格に定められているのでその科目でSLコースを選択していた場合その大学へは行けません。

ではすべてHLを選べばいいかというとそうでもありません。
IBDPで高得点を取るのはとても難しいことです。すべての科目でHLを選んだ場合並大抵の努力ではよい点数はとれません。行きたい大学を先に調べて選考科目によりHLコースを取るという方法にしないと全ての科目で低い点数しか取れなかったということになってしまいます。そうなると行ける大学も少なくなってしまいますから科目選択には充分注意が必要になります。

こちらの学校ではIBDPの2年間でSL6単位、HL10単位を修得することになっています。
高校一年生のうちに行きたい大学をしっかり決めておく必要がありますね。科目選択を間違えるともう一度受講し直し更には再試験をということになりかねません。

IBDPは16才から19才まで受講資格があります。
高校生のうちに試験は一回だけという訳ではなく、実はよい点数がとれなかった場合は来年もう一度受けなおすということも可能なんです。
しかしそれができるのは19才まで。あまり余裕はありませんのでスタートの段階でやはり志望校は絞っておいたほうがよさそうです。

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神奈川県立横浜国際高等学校募集要項
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特別募集(海外帰国生徒)
募集定員 5名程度

志願資格 神奈川県公立高等学校海外帰国生徒特別募集と同じ
選抜の為の検査
学力検査
学力検査(国数英)、面接、作文(日本語)
特色検査(英語実技検査、自己表現検査)

※海外帰国特別枠の志願者は、一般募集に該当する者であって、かつ原則として、継続して2年以上外国に在住して、帰国した日が中学校1年生以降のもの。

一般募集
募集定員 20名程度

志願資格 神奈川県公立高等学校一般募集全日制の課程と同じ
選抜のための検査
学力検査(国社数理英)、面接、
特色検査(英語実技検査、自己表現検査)

海外帰国生徒にとって募集定員5名というのはなかなかの狭き門。
横浜国際といえば名門ですし、海外駐在員のほとんどが仕事の都合上首都圏へ帰国します。東京本社勤務の親御さんでしたら神奈川県は住む場所の立候補にあがるでしょう。世界中からここを目指して帰国子女枠受験対策の塾に通って勉強しています。追加でいうと海外からこの枠を狙いがんばっている子供だけなく、日本から狙っている子もいることを忘れてはいけません。帰国子女枠は帰国後2年または3年以内であれば受験資格があるので、実際は受験の数年前に帰国して日本で塾通いをしてこの狭き門を目指している子供がほとんどです。入学後も9つのうち7科目を日本語で勉強するのですから先に日本へ帰国して受験対策と並行して日本語での学力アップを図る必要があるのでこの選択をする家庭は少なくありません。

帰国子女枠受験、高校受験のタイミングで帰国子女枠を狙う場合は中学1、2年生のうちに日本へ帰国するのが賢明です。
早くから進路を決めるのは大変かも知れませんが、合格している生徒は早い段階でそこに的を絞り対策してきた子供ばかりであることに早く気づかなければいけません。

皆さんの参考になればと書いてます。
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